表現規制反対署名運動の中間経過まとまる

先日、児童ポルノ法改正問題について、創作物規制と単純所持規制に反対する署名運動の

中間経過が発表になりました。

2008年7月〜9月末日まで合計22318筆(2008年9月末日現在)となっております。 署名して頂いた皆様、ご協力ありがとうございました。

http://www.savemanga.com/2008/10/blog-post.html より

ちなみに、それに対する@++さんのコメントがこれ。

22318筆。正直なところ、「少なっ」と思ってしまった。
数だけで判断するのは稚拙だし、署名した人の意思に申し訳ないのだけど。

http://blog.livedoor.jp/increment/archives/51532099.html

@++さんが感じているように、私も非常に少ないという印象を受けました。

ただし、コミックマーケットの時点で概算で12,000〜20,000人分だそうですから、それを考えれば

まあ、妥当な数という解釈はできるかもしれません…

以前も紹介したとおり、署名事務局側がコミケ終了時点で

大したトラブルもなく、予想外に多くの方々から署名をして頂きましたことをスタッフ一同、

大変に嬉しく感じております。

http://www.savemanga.com/2008/08/blog-post_17.html より

とコメントしているので、もしかしたら多く集まったとお考えなのかもしれません…



では、日本ユニセフ協会の署名運動はどうなっているのでしょうか?

具体的なソースは明らかにはなっていませんが、日本ユニセフ協会の署名が8月の時点で

8万人分以上集まったと聞いたので、確たるソースを確認するために、ユニセフ協会のページを見たところ、

子どもの性を売りものにする行為=「子どもポルノ」問題の根絶を訴えるため、2008年3月1日にスタートした「なくそう!子どもポルノ」キャンペーン。その一環として同時にスタートした、緊急要望書への署名活動には、開始後4ヶ月半で8万人を越える方々からご賛同を戴いております。(8月4日現在)

http://www.unicef.or.jp/special/0705/cyberporn09.html より

と掲載されていたので、間違いないでしょう。


広報不足、無関心、ターゲットの絞りすぎなど、私は以前、

表現規制反対の署名運動の成果に関する考察」(その1)(その2)などで

考察して参りましたが、やはり数の力では到底ユニセフ協会にはかなわないということを痛感させられました。

規制反対派側は、規制推進派の4分の1も集められていない状況下です。

数の論理でゴリ押しされた暁には、表現規制推進派の意見がまかり通ってしまいます。

確かに@++さんの指摘通り、数だけで判断するのは稚拙だというのは正論だとは思いますが、

ハッキリ言って、署名は数多く稼がないと意味がないんです!!

では、規制反対派は一体どう反論していけばいいのでしょうか?


私は、論理的な反論は11月にブラジルで行われる「第3回子どもと青少年の性的搾取に反対する世界会議」を

念頭に置き、その対策に集中させて行うべきであり、法案提出を阻止するには決して有効な手段とは言い難いと思います。

ですから、前々から私が持論として何度も何度もしつこいぐらいに書いてきたように、

人権擁護法案の反対論を応用して、「児童ポルノ法に創作物規制を盛り込む奴は売国奴だ!!」とか

「単純所持が規制されると、北朝鮮に都合の悪い人物を抹殺するために利用されかねない」などと騒ぎ立て、

法案議論の場を紛糾させることにより潰すという方法も一つの手ではないかと思います。

結局、規制推進派に正論で対抗しても通用しまい


実際問題、現実論として、「話せば分かる」なんて大ウソだと思います!!

五・一五事件での犬養毅青年将校の「話せば分かる」「問答無用」のやり取りはあまりにも有名ですが、*1

力づくで押し通されたらたとえ論理的に反駁したとしても、元も子もないんですよ!!

ずるずると半永久的に引き延ばすことはできるかもしれませんが、いずれは押し通されるのがオチでしょう。

解散先送りで表現規制問題にも新たな局面?


衆議院解散で時間稼ぎができるのではないかと期待しておりましたが、

リーマンブラザーズ破綻などの経済情勢の急激な悪化により、また中山成彬氏の「問題発言」により

解散は遠のいてしまい、解散できなくなるのではないかという見通しも一部ではささやかれています。


表現規制問題を見ていくうえでも政局は看過できない問題なのではないかと思います。

*1:事実とは少し異なるようですが…