中山発言の真意
ちょっと旬が過ぎましたが、ちょっと書きたいことがあったので、
中山成彬前国土交通大臣の日教組発言についての雑感を書いてみたいと思います。
まず。サイゾーにこんな記事がありました。
確かに、参院会長の輿石東氏をはじめ、民主党には日教組出身者が何人かいるのも事実です。
輿石氏の他には、児童ポルノ法改定の推進派の代表格である神本美恵子氏らもいます。
民主党が公明党を「政教一致」と批判するロジックを逆用して、民主党に対するネガティブキャンペーンを
行なったというのがサイゾーの記事の見解です。
確かに選挙を意識するならネガティブキャンペーンを行う狙いがあるというのは確かにあるでしょう。
しかし、腑に落ちない点も少しはあります。
中山氏の日教組発言も、一時的に騒がれるものの長い目で見れば大して問題にはならないでしょう。
いざ選挙の頃にはすっかり冷めて、ほとんど気にされなくなるでしょう。
日教組に批判的な層をがっちり捕らえるのにかえって有効だという考えもできます。
一般の人はそんなに日教組うんぬんを気にすることはあまりありません。
右翼、左翼というのを取り立てて気にする一般人はそれほど多くはない。*1
単なる民主党潰しのためだったら、なんで議員まで辞める必要があるのだろうか?と私はずっと思っていました。
もしかして、始めから東国原英夫宮崎県知事を擁立するのが目的だったのではないか?
と、思っていた矢先に次の記事を発見しました。
(中略)
中山氏は、自身の国交相辞任から東国原氏の国政転身まで「自民党が(衆院選で)勝つため」に仕組んだ「自作自演のシナリオ」と表現。東国原氏に「とにかく出て、全国の(自民党)候補者のもとに行ってほしい」と要望し、小泉劇場ならぬ「東国原劇場になることを願っている」と語った。また、宮崎の道路建設を求める女性団体が7日、東国原氏に国政転身を要請したことについて「私が差し向けた」とシナリオの一つであると暴露した。
http://www.asahi.com/politics/update/1008/SEB200810080015.html
私の推理はズバリ当たっていた。たかが日教組をいくら批判したところで、
日教組に批判的な人は少なくないし、日教組に好意的な人は中山氏なんかにはじめっから
投票するわけがない。人の噂も七十五日で「問題発言」がそんなに長いこと騒がれることはまずない。
冷めたころに「問題発言」を騒ぎ立てたところで、民主党は返り討ちになるのがオチだ。
中山氏の地盤は盤石で、まず揺らぐことはあるまい。
地元関係者の集まる大会での発言とはいえ、あまりにあからさまな発言ですね…
もっとも、素人の私でさえも簡単に分かった
ぐらいですから、他の議員や政治評論家などは
当然、全員見抜いているに違いないのですから、
もう周知の事実でしょう。
それにしても、何で中山成彬氏は文部科学大臣だった時に日教組を潰すような行動を
してこなかったんでしょうかね… 団体としての日本教職員組合そのものは潰せなくとも、
壊滅的になるまで弱体化させる工作をすることは十分にできたと思うのですが…
現に中曽根時代の国労潰しという前例があります。今でも国労関係者は裁判などを通じて
闘争しているようですが、動労千葉をのぞいてストライキもほとんど行われなくなったのですから
まんまと成功したわけです。
中山氏も日教組に、何か壊滅的な打撃の一つや二つぐらい与えることはお茶の子さいさいだったはずですが…
というネガティブ・キャンペーンをはれないものかと
考えてしまいました…
*1:一般人でも、右翼・左翼という言葉には当然胡散臭いイメージはあるにきまってますが…