新用語「疑似児童ポルノ」誕生!?
「疑似児童ポルノ」を全国初摘発 頒布容疑で写真家らを逮捕
女優の陰部が無修正で映っている「疑似児童ポルノ」DVDを出荷したとして、警視庁はわいせつ図画頒布の疑いで、東京都渋谷区幡ケ谷の写真家、力武靖容疑者(48)と山口県下関市のアダルトDVD制作会社「ムーランコーポレート」元社長、河野憲一容疑者(35)を逮捕した。同課によると、力武容疑者は「映っているのは陰部ではない」とわいせつ性を否定している。
警視庁によると、少女のように見える成人女優を使った「疑似児童ポルノ」作品が摘発されたのは、全国で初めて。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090917/crm0909171156007-n1.htm
記事を見れば、単なる、局部に修正が施されていないわいせつなDVDが摘発されたという
事件に過ぎないのですが、わざわざ「疑似児童ポルノ」という
造語を使っているところに、何か引っかかるところがありますよね!?
何らかの隠された意図があると疑わざるを得ません。
では、誰が何の意図を持って使ったのか。
この記事のブックマークでは、産経新聞の報道姿勢をいぶかる声が大きいようです。
ただ、この記事は産経ですけど、毎日新聞の記事*1でも、時事通信の記事*2でも、
朝日新聞の記事*3でも、「疑似児童ポルノ」という言葉は使われているわけですから、
この記事に「疑似児童ポルノ」という言葉を用いたのは、
産経新聞ではなく、警察当局のはずです。
警察の発表報道を受けて、マスコミもまた「疑似児童ポルノ」という用語を
用いているのですから、産経新聞だけを槍玉に挙げるのは間違いだということは、
言っておかなければなりません!!
間違いなく、規制を強化したい側の人間が、印象操作するために、
「疑似児童ポルノ」という用語を使ったはずです!!
リテラシーがある人なら、単なるわいせつ物頒布事件だと分かりますが、
この記事を見た多くの人は「『疑似児童ポルノ』だから摘発された」という
印象を持つでしょう。まさに、それを狙ったわけです。
問題のDVDは「準児童ポルノ」の定義にも当てはまるはずですが、
「準児童ポルノ」という言葉を使わなかったのは、
「準児童ポルノ」という言葉はインパクトがないと判断したからでしょうか。
ユニセフ協会が「児童ポルノ」と銘打った「準児童ポルノ」があると主張していましたから、
摘発されたのはそこで槍玉に挙げられた代物のような類なのかもしれませんが、
私はその手の業界の人間ではないので、まったく分かりません。
この事件は、「疑似児童ポルノ」という用語さえ使われなければ、
単なるわいせつなDVDの摘発事件で終わったように思うのですがね…
余談ですが、もうひとつ報道の手法で問題があると思ったものを一つ。
摘発されたブツのタイトルを出すのはやめるべきだと思います。
タイトルを出すことでかえって希少感を煽り立てて、この手の代物の
流通を助長してしまうのではないでしょうか?
あと、ブックマークのコメントなどによれば、逮捕されたのは「その手」の物で有名な人らしい。
だから見せしめとして摘発されたんだろうな…
その手の物の全てを余すことなく摘発するのは、ほぼ不可能でしょうから、
「その手」の大家を摘発すれば、一罰百戒というわけでしょう…