表現規制反対は選挙で有利になるか?
私は政権交代期待論者です。
安全保障ではどちらかといえば自民党寄りの考えですが、福祉や社会保障の問題では民主党寄りです。
野党であるが故に、なかなか出てこない民主党の膿をつぶすためにも
今回は、表現規制問題と政権交代の可能性との関連について考察してみたいと思います。
まず、昼間たかし氏によれば、
与党は単純所持規制に一本化することで、ある程度方針を固めているが民主党のプロジェクトチームはまだ継続中だ。
内部では様々な議論があるようだが、未だ強硬に「(性的表現を含む)マンガやアニメも、私が不快だから取り締まるべき」と主張する議員*2もいるそうだ。
民主党の消息筋からは「ある時のヒアリングでは、(前述の議員が)規制反対の立場から意見を述べた人物と終了後、30分あまり押し問答になった」との情報もある。
そうだ。このままでは「民主党は表現規制を推進している」とのレッテルをたちまち貼られてしまう。
こういった実態を見て、前々から思っていた疑問をぶつけてみることにしました。
民主党は、表現規制に明確に反対すれば政権交代につながるのではないか?
というわけで、http://d.hatena.ne.jp/negirin/20080416/1208367193 のコメント欄に
私の意見を書いてみました。すると、aloneさんからこんな意見が返ってきました。
オタク285万人のうち、何人が表現規制に対して危機感を持っているか、
また、そのうち何人が選挙に行って意思表示ができるか、
その他の信条を差し置いて、『表現規制』一点で民主党や社民党を支持できるか、これらの条件を考えてみると200万近い票田というのは楽観的すぎる気がする。
「オタク」というひとつの、利害関係が一致している大きな団体があるわけじゃないからね。民主はどうも規制推進派と慎重派・反対派でまっぷたつのようだし…
オタクの中でも政党や派閥単位でレッテル貼りたがる風潮が根強いようだけど
去年のたるい良和氏の落選を考えてみても
民主の上層部もオタクの票田力をもはや期待している人間はいないのではないだろうか。たるい氏や松浦大悟氏のような明確に規制に異議を表明している人たちを大勢のオタクたちが支えてあげて
オタク票が期待できることを示していくことが大切なんだけど
興味を示さない自称オタクが多すぎるオタクの中でどれだけ規制反対している議員さんの名前を挙げられるのか?
規制派と対決する以上に無関心派への周知活動のほうが求められているような気がする
確かにオタク=ネット右翼という偏見はよくありますが、大多数はノンポリなので
aloneさんの指摘は間違ってはいないと思います。
「表現規制を推進するのはウヨク/サヨク」というレッテルがありますが、
表現規制に対する態度はイデオロギーの左右ではっきり分かれていません。
小寺信良氏も政治に関心を持つように、呼びかけています。
投票に行かない、ということはアピールにならない。投票所に行って、規制推進派議員以外に投票することで初めて、規制推進派議員を落とすことができる。
今の政治情勢では、もしかすると選挙は近いかもしれない。バカなネット規制は票を失うという事例を、なんとか次の選挙の時に作れないかなぁ。
さあ、我々は一刻も早く表現規制反対が大票田になる可能性を
より多くの政治家に知らしめなければならない!
ただ、negirinさんのコメントにちょっと気になる点が…
オタク票を得ることで失う票も無視できないということと、メディアリテラシーが高く、気難しいオタク票を取り込むよりも、メディアに流されやすい層の方が取り込みやすいという単純な損得勘定が働いていそうな気がします。
ネットに訴えるよりも、ワイドショーに訴えた方が効率がいいのです。
また、オタク層の取り込みは良くも悪くも祭りになることが多く、リスクが高いという判断もあるかと思います。炎上する恐れもありますし。(中略)
総合的に考えると、選挙でオタク層を相手にすることは非効率なことなのかもしれません。
「ワイドショーに訴えた方が効率がいい」というのはその通りかもしれませんが、
MIAUなどのようなネットユーザーの動きは草の根運動的な側面もあると思うので、
ワイドショー的なその場の気分で動く浮動票とは違い、オタクはうまく取り込めれば固定票につながると思います。
ガチガチの規制推進派でない限り、表現規制推進を理由に政党を選ぶことはないと思うので、
オタク票>オタク票を得ることで失う票 だと私は考えております。
もっとも、小寺氏の指摘通り多くの人々が政治に関心を持つことが大前提ですが…
あとは、政治家の側が痛いことをしないことですね…
下手に媚びようとすればますます顰蹙を買いますからね…
その分、麻生太郎氏はいい方なのではないかと思います。
プロ市民化してしまえば、ネットユーザーはどんどん離れていってしまうかと思います。
川田龍平氏は嫌いではないですし、小林よしのり氏の主張もあまり賛同できませんが、
運動に参加する皆さんには、『脱正義論』の内容について心に留めていただきたいと思います。