私的録画補償金考 寸評

アニメを録画されると利益が減るから「私的録画補償金が必要」と日本映像ソフト協会がめちゃくちゃな意見を表明

http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20080623_jva_net/

なるほど、それは気になる話題ですね。

どうもGIGAZINEさんの書き方は、アジっているような書き方なんですよね…

貯金箱を割る子供の写真を載せるのも、印象操作としか思えません。

そういうのに辟易してかえってライトな支持者を失わないか心配します。


私は私的録画録音補償金制度そのものには反対しませんが、

「直接的な売上減がなくても補償金制度*1が必要」というのは、

論旨に疑問を感じざるを得ません。

また、補償金が公平に配分されるかというものも甚だ疑問です。

末端にいるワーキングプア並の収入しかない人々に還元されるならいいのですが、

それも甚だ疑問です。権利者団体の懐にばっかり入ってしまい、

末端の低所得者には全くと言っていいほど還元されないのは目に見えてしまいます。


末端の低所得者は力の強弱ばかりでなく、労働組合の結成もままならないので、

団体交渉すらろくにできない状況下にあるようです。


私は補償金そのものには賛成します。

国民の自由を侵害しかねないダウンロードの違法化や

著作権法非親告罪化が行われるぐらいであれば、

補償金のほうがはるかにましだと思っているからです。

ただ、その補償金が末端層に還元されるようにしていただきたいと思います。

それができないのであれば、疑問を感じるを得ません。


あと、末端の低所得アニメーターや下請会社などがこのようなことを唱えるのであれば、

それは力加減の理由。といっても、普通とは若干ニュアンスが異なり

権利者団体に入るような上の団体に、

「お前たちの収入が少ないのは私的録音のせいだ。違法コピーのせいだ」などと

けしかけられているんでしょうね…

違法コピーが問題なのは間違いありませんが、

どうもうまい具合に消費者がスケープゴート、あるいはガス抜きの道具と

みなされているようにしか思えませんね…

*1:ここでは、従来の物とは別、あるいはより強力な制度のものではないかと思われる