人は一度信じてしまったものを撤回できない

国籍法の騒動を見てて思ったのですが、人は一度信じた信念を変えるのは難しいですね。

むしろ、時間が経つにつれてどんどん強固になっていく。


改定案が成立しても全く収拾する気配はなく、むしろ、そもそも国籍法改定のきっかけとなった

違憲判決において違憲と判断した最高裁判事について,弾劾裁判の訴追請求の請願をしようという

運動まで起きています。 もはや、反対派は引くに引けない状態ですね。


国籍法改定案に対し、大したことがないと言っていた大手サイトは、

たちまち「反日サイト」と認定されました。


やはり、反論すればするほど、反論した人は罵倒され、むしろ自説が強化されるのです。

これは表現規制問題だって同じです。特に規制推進派。

一度信じてしまった以上は、引くに引けなくなる。また、同じような考えの持ち主ばかりが

一堂に集うものだから集団分極化が起きて、ますます過激な方向にエスカレートしていくわけです。




それにしても、国籍法改定反対派はよくまあ見事に追い上げたものです。

自民党の法部会の了承を得て、内閣で閣議決定され、国会に提出。

その後、衆議院で採決されそうになる矢先に反対論が一気に噴出して、

法案の阻止こそ失敗したものの、採決を遅らせる結果となった。

タイミングが遅れていなかったら、国籍法改定案は葬り去られていたはずです。


っていいますか、自民党の法部会で議論されていた時から首尾一貫反対していた人って

いたんでしょうか? いないでしょ!

ということで、「日本が乗っ取られる!!」ロジックを他でも応用できないか、

私が考えるわけですよ…


決して好ましいことではないと思いますが、民族主義や排外主義を煽り立てて、

法律の一つや二つ潰せるのであれば、お安いものだと思いますけどね…


一度、そういう考えを吹き込むことに成功したら、あとは保守派が勝手に騒いでくれます。


昼間たかし氏は、「利用しようという意図がミエミエの、あまりにも愚かなものなのだ。」

と批判しましたが、そんなきれいごとではダメだと思います。

確かに昼間氏の言うが理想なのは確かですが、利用できるものは何でも利用してしまおうという

ずるい手法をあえて使わないと、表現規制創作物規制の動きに対抗していくのは難しいと思います。

現に、規制推進派は非常にずるい手口を何度も使っていますからね…