前回の続き、その他

とりあえず、「第28期東京都青少年問題協議会答申素案及び都民意見の募集について」の結果概要から

パブリックコメントとそれに対する反論を取り上げます。

  • (反対)青少年健全育成条例に基づく不健全図書指定も表現の自由の侵害であるが、1)表現行為そのものでなく表現の流通方法に関する規制に留まること2)18歳以上の者に対するアクセスを禁止するものではないという理由で合憲であると示されており、青少年に対してはともかく、「大人でも見てはいけない」という価値観を盛り込むことは、表現の自由に対する重大な侵害である。
    • ○健全育成条例は青少年の環境の整備と健全な育成を阻害する行為の防止による青少年の健全な育成を目的としており、この目的に必要な範囲での規制を行うもの。児童ポルノはもちろんのこと、大人が児童を性的搾取・性的虐待の対象にする漫画等についても、それが自由に閲覧され、社会的にも当然であるとの環境は、青少年の健全な育成を阻害するものである。
    • ○答申素案に言う「追放」とは、青少年については不健全図書指定及び自主規制の対象とすることによりその閲覧の機会を無くすことであるが、大人に対しては、流通・販売を行政の規制により物理的に閲覧不可能とする趣旨ではなく、「児童を性的対象とする図書類」が青少年の健全育成に与える影響についての都民・事業者の意識を醸成し、これらを青少年に容易に閲覧させないための自主的な取組を期待するもの。

そんなもんで済むとは思えないから反対してるんだろうが!!

  • (反対)えん罪や、国家権力が個人・メディア統制の手段として悪用する危険性。
  • (反対)過去に合法に流通してきた写真集等も規制の対象となり、過去の文化的な蓄積の多くが廃棄されるおそれがある。
  • (反対)日本の性犯罪は諸外国に比して少なく、新たな規制は不要。
  • (反対)児童ポルノの定義や個別の国の刑事司法システムを問題としないまま単純所持の是非を論じることは無意味。
    • ○処罰の対象となる行為や対象物、えん罪や濫用の危険性の防止方法を含めて国会で議論を尽くした上での犯罪化を国に求めるもの。

そもそも反論になっていません…

  • (反対)大物俳優や名脇役なども子どものころはアイドルだった場合があり、子どものアイドルになりたいという思いを規制すべきではない。
    • ○ジュニアアイドル誌の定義は上記のとおりであり、単なる子供のアイドルのことではない。

これだけはまともな反論に思える。

  • (反対)日本のコンテンツ産業は世界的に評価されており、大学・専門学校等でも漫画やアニメ学科等を置くところも多く、漫画・アニメを規制することは日本の漫画・アニメ産業に大きな打撃を与え、その衰退を招く。
  • (反対)子どもの裸が出てくる漫画・アニメは全て規制の対象になってしまう。
  • (反対)漫画等を規制すると、これまで漫画等により抑制されていた人の対象(はけ口)が実在の児童に移ってしまうのではないか。
    • ○青少年の閲覧を制限するために具体的な規制の対象とすることを想定しているのは、単に子供の裸ではなく、児童を相手とする強姦、近親相姦等を積極的に肯定するような著しく悪質なものである。また、大人に対しては、このような著しく悪質なものについて青少年が容易に閲覧できないようにするため、自主的な取り組みを要請することを想定しており、広く漫画・アニメ一般にわたる具体的な規制を想定しているものではない。このような著しく悪質な内容のものが日本の漫画・アニメの大部分を占めるとは考えられず、その青少年への販売等を規制することで、日本の漫画・アニメ産業が打撃を受けるおそれはない。

………

  • (反対)「子どもを強姦するなど著しく悪質なもの」の規制は現行の条例で対応可能。
    • ○現行条例の不健全図書指定基準は、青少年に対し「著しく性的感情を刺激する」等である。子供を強姦するなどの反倫理的内容でも、青少年の性的感情を著しく刺激すると言えないものには、対応できない。

へぇ、そういう見方もあるんだ。


とまあ、反論になっていない反論や、はぐらかすような回答ばかりです。

やはりあてになるような回答はないですね…

行動する保守の動員力「だけ」は見習いたいが…

会場周辺でデモ「小沢幹事長辞めろ」「外国人参政権は許さない」 


 民主党定期党大会が開かれた16日、会場の日比谷公会堂(東京都千代田区)の周辺に民主党が推進する永住外国人への地方参政権(選挙権)付与に反対する人たちが多数集まり、6時間にわたりデモを続けた。

 前日に民主党小沢一郎幹事長の元秘書で衆院議員の石川知裕容疑者らが東京地検に逮捕されたこともあり、小沢氏に議員辞職を求める声も上がった。

 デモ行動は外国人参政権付与に反対する地方議員らが企画した。民主党大会の開会する4時間前の午前9時過ぎからスタート。日の丸やプラカードを掲げた参加者が日比谷公会堂近くの広場から「外国人参政権は許さない」「小沢幹事長は政界追放だ」などとシュプレヒコールを上げた。

 主催者によると1500人以上がネットなどの呼びかけに応じ、デモに参加したといい、最後は近くの東京地検前で「検察頑張れ!」とエールを送った。

http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100116/stt1001162028030-n1.htm

在特会を始めとする「行動する保守」系の団体による民主党に対する抗議活動です。

チャンネル桜やその関係者も同様のデモを行なっており、

それをもってして「地方議員らが企画した」と書かれているのでしょう。*1


本当にうらやましいですね、その手の行動する保守系の団体は…

動員力「だけ」はですが。*2


特に、在特会は批判的な発言をした人に対し暴行したそうですし、

朝鮮学校に殴り込んで騒ぎ立てまくるということもしてますし、

このように穏便な抗議活動というものをろくにやっていないですし

そういった点は反吐が出るほど最悪ですけどね!!


たまたま目撃したライブドアのPJニュースの記者の記事もあります。

「昔に戻った」日比谷公園、すごい数「小沢やめろ!」のデモ隊


【PJニュース 2010年1月17日】1月16日の午後1時から、日比谷公園内の日比谷公会堂民主党大会が開かれた。そのことを知らなかったPJは、日比谷のプレスセンタービルで用があって都営三田線内幸町駅の階段を上がって驚いた。すごい数の「小沢やめろ!」のデモ隊である。もちろん、右翼の街宣車も全国のものを集めたのではないかと思うほどの数が止まっていた。

プレスセンタービルの中に入ると、それでも聞こえるシュプレヒコールの声。近くにいたもう70は超えたかと思う紳士は「日比谷公園が昔に戻ったみたいだ・・・」とつぶやいていた。PJはビルの外に出てシャッターを切った。

http://news.livedoor.com/article/detail/4553072/

その70代ぐらいの紳士がまだ若かったころは安保闘争学生運動など、

左翼的なものを中心に大々的に集会やデモが頻繁に行われていた時期でした。

おそらく、その方はそれを思い出して「昔に戻ったみたいだ」と評したのでしょう。


このデモはすごいのなんのって、Twitter経由で知った話によると、

デモ行進の影響でバスに遅れが出たほどだとか…

わざわざ情報として出すということは、5分や10分の遅れではないのでしょう。


もはや、思想信条の左右を問わず、日本中の市民団体が動員しても、

1960年の安保闘争ほどの規模のデモはもう起こり得ないでしょうね…


彼らの主義主張の是非はともかくとして、表現規制反対派も

デモをやることを考えた方がいいのではないかと思えてきます。

*1:チャンネル桜系の地方議員の組織に、草莽地方議員の会が存在する

*2:左派系の団体が主催するデモでも1000人集まるのはまれ。