一般人の感覚はこんなもんかな…とコミケ拡大集会の件

児童ポルノ規制を権限強化の道具としか見ていない人


まあタイトルみたいな人を含め、規制推進派・賛成派(一般人含む)にも色々と立ち位置があるよね、という話。例えば以下のような感じで。

  1. 児童ポルノにも2次元規制にも何の興味もないが(自分の社会的な地位を考慮して)「極悪ペド野郎を断罪する素晴らしい自分」を演出するために賛成する。自分には規制は何の関係ない(と考えている)ので法律の中身はどうでもいい。
  2. 規制推進派が票田・支持団体なので政治活動の一環として賛成する。行動原理はあくまで損得勘定なので、自分の判断が賛成/反対に影響することはない。
  3. 自分が見たくない、気に入らないものをひねり潰す足がかりとして賛成する。規制は改正して強めればいいので、とにかく法律を早く通して既成事実を作ることが目的。
  4. 権力・権限の拡大のために賛成する。単純所持を禁止すればとりあえず逮捕→社会的に潰すというルートが作れるので、なるべく曖昧で恣意的な判断が可能になる法律を通すことを目的にする。
  5. 「子供の保護」が目的であり、実写・創作を区別することなく規制し、流通・販売・所持を規制することによって目的が達成できると考える。被害者が実在するかどうかは別に問題ではない。
  6. 「実在する子供の保護」が目的であり、2次元・創作辺りの規制は考えていない。単純所持を禁止して古い本などを燃やす必要もないと考えているが、児童ポルノ規制の法律が通ることが児童保護の目的を達成できる手段と考えているため、中身を精査しないか悪い点があっても無視して支持する。
  7. この騒動に興味も執着も知識もまったくないので、規制の話は別世界のことだと考えているが「児童ポルノ規制に反対する奴は鬼畜ロリペド野郎の犯罪者。そうでなければ賛成しろ」という二元論を突きつけられるとあっさり賛成する。
  8. え?児童ポルノが云々、という話があるの?よくわかんないけどいいんじゃない。規制すれば。
  9. 海外が規制してるなら日本も規制しないとやばくね?

実際には重複した意見・立場である人は多いだろうし、建前としては全員「子供を守る」を使用しているわけで外部から見て判断できる場合は少ないかもしれない。まあそもそも「こんなの区別する必要ねえだろクソが。規制賛成派は全部敵だ!」という大雑把な判断の方が楽だけど、そうなると「規制に反対する奴は全部ペド野郎の犯罪者とその予備軍」という挙動と大して変わらなくなってしまうのが問題か。

http://d.hatena.ne.jp/RPM/20090717/zidou

id:RPMさんのこのエントリを見ると、一般人が表現規制問題に対して感じている

感覚というのが分かるような気がします。


特にこの分類で一般人に多いのは7.、8.、9.でしょうね。特に最大多数派は8.でしょう。

問題点を知らない多くの人は、子供を守るというお題目にひかれてしまうので、

どうしても規制に賛成してしまいますからね。

単純所持規制も創作物規制も「自分には関係ない」と思っている人も、

8.に近い考えをしてしまっているのではないかと私は勝手に推測します。


規制推進派に多いのは、3.、4.、5.ですかね。特に一番厄介なのが3.ですね。

妥当かどうかは別として、規制反対派の間では「キモイから規制しろと叫んでいる」

という認識が広まっていますからね。どこまで本当かまでは分かりませんが、

規制推進派の本音としてはそういうところがあってもおかしくないですね…


そして、4.の典型としては葉梨康弘議員があげられそうですね…

警察官僚出身の葉梨議員のトンデモ発言だって、元をただせば規則などを機械的に当てはめる

典型的な官僚主義が根源にあると思います。



そして、規制には賛成だけれど規制推進派とまでは言えない議員が2.に該当すると思います。

恐らく、麻生総理も若干2.に近い考えのように私は思います。

2.の立ち位置にある人間は、3.〜5.に比べまだまだ説得の余地があると思います。

ので、何とかうまく説得できる方法があればいいのではないかと思っています。


そして、全般的には、ブックマークの

takayan 分類した結果として、思考停止している人が多いことがわかる。政治家は2、一般民は7,8,9が多そう。一番の問題は3派の主張に乗り、いいかげんな条文で権益拡大を目指す4派の不穏な動き

http://b.hatena.ne.jp/entry/d.hatena.ne.jp/RPM/20090717/zidou

のコメントに近い様相だと思っています。また、同じくブックマークの

RRD それとは逆に規制拒否派・反対派(一般人含む)にも色々と立ち位置があると思うよ。

という意見にも強く同意します。

なので、また今度の機会にまとめてみたいと考えております。

明日はコミックマーケット拡大準備集会

2008年2月に産経新聞などに掲載された、言論の自由を守る事実委員会が作成した

人権擁護法案に反対する意見広告には、

●政治や社会問題や宗教への何気ない疑問も
外国人参政権への反対意見も
拉致問題への発言、行動も
外国人犯罪への意見も
●防衛問題への意見も
コミックマーケットに出す同人誌も
●入学式、卒業式の国旗掲揚と国歌斉唱も


人権侵害だと訴えられる可能性が大きく、日本人の自由な言論・表現が抑圧、弾圧されます。

と書かれています。

ちなみに、言論の自由を守る事実委員会のメンバーは

櫻井よしこ氏、すぎやまこういち氏、田久保忠衛氏、西村幸祐氏、花岡信昭氏、屋山太郎氏です。

この中でコミックマーケットに造詣があるのは誰でしょうかね?

そうでなければ「コミックマーケットに出す同人誌も」という文言を盛り込むはずはないですからね。

ドラゴンクエスト』の音楽を担当したすぎやま氏か、『嫌韓流』に寄稿している西村氏かは

分かりませんが、この6人の中の誰かがそうでない限り、コミケに言及するわけないですからね…


さて、明日は拡大準備集会が行なわれます。

表現規制問題が大きな焦点となるでしょうから、十分動向をチェックしていきたいと思います。