規制反対派のための戦略投票講座 その2
今回は前回の続きです。まず、山口貴士弁護士の見解が出ましたので紹介します。
『表現規制反対』というワンテーマに絞った投票参考資料
http://yama-ben.cocolog-nifty.com/ooinikataru/2010/06/post-d373.html
【『表現規制反対』という観点から見た好ましくない政治情勢】
⇒ 民主党が大敗し、民主党が、国民新党との連立、社民党の閣外協力でも足りず、公明党と連立を余儀なくされる程、参議院の議席数を減らすこと。
※ 民主党も公明党も中道左派政党であり、公明党から見た場合、中道右派ないし保守政党である自民党よりも政策は近く、連立はしやすい。
⇒ 小川敏夫(民主党・東京選挙区)、福島瑞穂(社民党・比例)、保坂展人(社民党・比例)、蓮舫(民主党・東京選挙区)の落選。
民主党が大敗するだけでなく、圧勝するのもそれはそれで好ましくないと思います。
本当にぎりぎり単独過半数に届くかどうかといったレベルがちょうどいいと思うところですが、
まさに、東京に関しては私の指摘通り。蓮舫氏が規制慎重派と分かった時点で、
私は小川敏夫氏に入れるべきだと感じました。
前回も書いたとおり、今はすでに蓮舫氏は実績の上でも知名度の面でも小川氏を
大きく上回っています。
よって、得票数は蓮舫氏の方が小川氏を上回るはずです。
新潟県にお住まいの皆さん、田中直紀氏が規制推進派だそうですので、
義父、田中角栄氏、妻、田中真紀子氏の地盤なので直紀氏が負ける可能性は極めて低い
ということもありますので、ここは近藤氏ということになるでしょう。
神奈川県にお住まいの皆さんは、千葉景子氏ではなく、金子洋一氏を選んだほうが
いいかもしれません。
2人区はどうすべきか
さて、民主党は小沢一郎前幹事長の方針で、2人区には原則として2人の候補者を擁立することになっています。
自民党が2人区で候補者を2人の候補者(推薦含む)を擁立するのは宮城県だけです。
そもそも、2人区は自民党と民主党が1人ずつ候補者を擁立すれば、風や地盤の強さと一切関係なく
民主・自民のワンツーで決まることがほぼ確実な選挙区です。
小沢氏が2人の候補者を擁立させる方針を取った元となった理論は、恐らく
2人区以下の大部分の選挙区で、民主・自民両党の他の候補者は共産党以下の得票しか得られないという
前提(事実、ほとんどの選挙区で当てはまる)の元で成り立っている理論です。
よって、あわよくば2人、最悪でも1人当選させることができるはずだという打算が
小沢氏にはあったのではないかと思います。
ただ、必ずしもそうとは言えないところがあります。
まず、関西、特に京都府のように共産党が強い地域では共倒れのリスクがあります。
当落 | 得票数 | 候補者 | 政党 |
---|---|---|---|
当 | 501,979 | 松井孝治 | 民主党 |
当 | 362,274 | 西田昌司 | 自由民主党 |
275,285 | 成宮真理子 | 日本共産党 | |
12,799 | 大城戸豊一 | 維新政党・新風 |
単純に民主党の候補者の得票を2で割ると、共産党の候補者の得票数を下回ってしまいます。
共倒れ防止のため、マスコミの選挙予測報道を見て、民主党の候補者のうち
次点以下の順位にいる候補者は切ってしまった方がいいと思います。
また、みんなの党が候補者を擁立する選挙区でも共倒れのリスクが起こるリスクがあります。
公明党の支持率を上回っていることから決してあり得ない事態ではありません。
みんなの党が公明党と決定的に違うことは、創価学会のような強い組織力が無いことです。
創価学会のような強力な組織力がなく、無党派層だった層を支持母体としている分、
みんなの党の得票数を事前に読むことは非常に困難なのです。
そこで、選挙区でみんなの党が候補者を擁立する選挙区を見てみましょう。
北海道、宮城、山形、福島、栃木、茨城、埼玉、千葉、神奈川、東京、長野、静岡、
愛知、三重、大阪、兵庫、島根、福岡、長崎、熊本です。
うち、北海道、宮城、福島、茨城、長野、静岡、三重、福岡が2人区です。
2人区では下手をしたらみんなの党の候補者が民主党の候補者2人それぞれの得票を
上回ってしまう可能性が懸念されます。
基本的に、共倒れを防ぐためには先ほど指摘した通り、マスコミの調査で順位が低い方を
切ってしまうという選択肢を取るのが手ではないかと思います。